道志 倉見山 2010年2月6日

所要時間 車道終点−−尾根に取り付く−−主稜線−−倉見山−−墓地−−車道終点

 今週月曜日は関東で久しぶりの積雪があり三鷹でも数cmの積雪があったので、関東近郊の山ではけっこうな積雪があったと考えるべきだろう。週末は冬型が強まり、日本海側では大雪の予報が出ているのでそちらに近い北関東や長野は天候が悪いのは確実だ。どこに行っても雪がありそうで、あまり遠出する意味がないので近場で過ごすことにした。地図を見た結果、道志西端の倉見山を目指すことにした。

 倉見山は杓子山北側にある山で、地形図上には道は無いので適当に登ればいいだろう。北側の集落からが一番アプローチがよさそうで、適当に斜面に取り付いて上を目指せばいいだろう。ただし一番太い尾根に乗るには住宅地から谷を越える必要がある。まあ、橋くらいはあるだろう。

車を置いた車道終点 続きの車道を歩き始める

 都留市内を北上し、国道が高速道高架を潜った先で左に曲がり、地形図で工場マークがある場所に出た。最後のT字路を左に上がる道を登ると数10mで除雪終点に到着、ここに車を置いて歩くことにする。積雪はここで既に10cmを越えており、山に取り付いてからはもっと雪が増えると予想されるため、最初からスノーシューを装着する。除雪終点からは右手を巻くように車道が続いているが車止めがありトレースが続いているので利用させてもらう。雲は多めだが晴れており、予報では北西の風が強いと言っていたが今はほぼ無風だ。でも気温は低く、ペットボトルのドリンクが半分凍るほどだった。

山道に入る 植林を登る

 車道はすぐに終わって狭い歩道となり、法面上部に出て集落を見下ろしながら南下し始める。すぐに左斜め上に上がる山道が分岐したのでそれを辿る。杉の植林帯だがまだ花粉は飛んでいないようで全く感じず快調に歩けるが、来週、再来週は危険地帯と化すだろう。このまま谷を越えて次の尾根に取り付ければいいのだがどうなるだろう?

谷に出ると東京電力の施設 谷の先の尾根に取り付く

 谷に到着すると東京電力の施設があり、水がない小さな谷を渡る橋もあって難なく沢を通過できたが、次の尾根に取り付く踏跡は見当たらない。地形図を見ると標高が上がるほど傾斜がきつくなって尾根に取り付くのは困難そうなので、少し標高を下げて尾根に取り付くことする。傾斜が緩いところに鹿の足跡が続いており、それに従って尾根によじ登った。積雪は20cn前後ありスノーシューを履いても良く潜るが、雪は軽いのでつぼ足でも労力は大差ないかもしれない。

尾根に乗ると踏跡ありの雰囲気 ここだけ乗り越えるのに苦労した

 尾根に出ると雪の下には踏跡があるようで、尾根直上に一筋の木がないルートを見出せた。赤い頭の境界杭も存在しているので人の道と思えた。あとはひたすら登るだけだが、藪は無いのだが尾根が痩せた部分があったり、予定の尾根とは地形図から読める地形と異なる。よ〜く地形図を見ると目的の尾根の一つ北側に小尾根があり、今歩いている尾根の地形はこれと同一らしい。上部は地形が複雑で少し急そうだが、登りなら大丈夫だろう。微妙に尾根が屈曲しているが、尾根が細いので下りでも迷う心配ななさそうだ。2箇所ほど高さ2m程度の段差があり、新雪で覆われて地面上の手がかり足がかりが見えずにスノーシューを履いたままでは通過に苦労したが、立ち木を手がかりにしてどうにか切り抜けた。これは無雪なら簡単に登れただろう。

太い尾根に合流 スノーシューでも結構潜る

 そこさえ通過すればあとは問題になる箇所はなく、右手から合わさる太い尾根に乗った。そちらの尾根には頻繁にピンクリボンが取り付けてあり、メインルートとなっているようだった。ただし地面は雪に覆われ踏跡の有無は不明だ。さすがに太い尾根なので今までの尾根と違って歩きにくい箇所は無く、歩きやすいところを適当に登っていく。標高が上がると積雪に隠れながらも明らかに登山道と思えるジグザグに登る筋が見出すことができ、以降はそれを辿る。この尾根の末端から登ってくるのだろうか。

 稜線に近づくとやや風が強くなるが、まだ強風というほどではなく地吹雪にはなっていない。温度計を見ると気温は-9℃まで下がっており、ラッセルの登りでもTシャツだけでは寒く長袖シャツにマフラー、毛糸の帽子の格好が必要だった。もちろん手袋は厚手のものをしている。

稜線に出ると文字が無い案内標識があった トレースもあった

 稜線に達すると予想外の意外なものが2つ目に入った。一つは標識でまだ文字が入っていないが今登ってきた尾根を指した腕もあった。どうやら正式登山道が存在するらしい。そして主稜線上には複数人のトレースが。今日のものではないが降雪があった火曜以降のものに違いない。地図には破線はないが意外に知られたルートなのかもしれない。さすがトレースがあるとラッセルの必要がないので急に足が軽くなり、僅かに南に移動すると倉見山山頂だった。

山頂向けて僅かに上る 倉見山山頂
倉見山から見た富士山 倉見山から見た三ッ峠山

 三角点が鎮座し、行政の立てた山頂標識もあった。南側は伐採したのか展望が開け、雲が絡んだ富士山を望むことができた。この冬型では猛烈な風だろう。トレースは杓子山へと続いているが、私の目的地は倉見山なのでここで引き返す。まだこの後登る山があるので無駄に体力は消耗したくない。

太い尾根を下っていくと文字なし標識があった 左の標識の少し先で道を外れて尾根に戻った
尾根上は場所によっては明瞭な作業道あり 最後は墓地に出た

 帰りも基本的には同じルートで下ったが、今度は太い尾根を外さないように下ってみた。雪に埋もれた登山道もしばらくはこの尾根を下っていたが、杉の植林帯が始まるところで尾根を外れて左(西)に下っていくので、登山道を外れて正直に尾根を下ることにする。そうしないと車からかなり離れた所に下ろされる可能性がある。明瞭な尾根なので下りでも迷うことなく、杉林の中を下っていくと尾根が狭くなり、真中に窪みがあって作業道があるようだった。最後は道があやふやになったが、適当に下っていくと広場に出て、橋を渡って墓地を経由して宅地に出た。ここでスノーシューを脱いで車まで歩いた。

 

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